カメラの機能がグングンと上がるのに反比例して値段がドンドン下がった結果、誰でもキレイな写真を撮ることができるようになりました。写真撮影サービスも乱立し、「カメラマン」とひとくくりにしても実態はピンキリ(残念ですが・・・)。アマチュアとプロの間の境界線がボヤケて玉石混交な状態がイマの世の中だといえるでしょう。
プロカメラマンとアマチュアカメラマンのたった3つの決定的な違い
じゃあ具体的にプロカメラマンとアマチュアカメラマンの違い(今回はウェディングフォトやファミリーフォトに限定します)ってなんなの?色んな意見があると思いますが、僕は
- 知識と経験を元にクライアントの要望に沿った写真を撮れるか
- 写真の対価として正当な費用を得ているか
- 自分の行いに最後まで責任を持てるか
だと判断しています。
知識と経験を元にクライアントの要望に沿った写真を撮る
「旅先で写真を撮ってきれいな写真を撮ってSNSで沢山のイイねやコメントをもらった。」「有名なコンテストで賞をもらった。」これはアマチュアです。なぜなら誰かお客さんのために写真を撮ったわけではなく、自分のために写真を撮っているから。プロは撮影を頼まれたクライアントが「どんな写真を撮って欲しいか」もっといえば、「写真撮影を通じてどんな体験をしたいか」をしっかりとヒヤリングして、どんな時間帯のどんな光で、どこのロケーションでどんな表情を撮影するかを決めていきます。自分のために写真を撮って居るだけの人はいつまでたってもアマチュアです(例外として突き抜けた人は「写真家」と呼ばれることがあります)。
写真の対価として正当な費用を得る
「イベントやサークルでボランティアカメラマンをした。」「先輩や友達の結婚式で少しお金をもらってカメラマンをした。」「格安のフォトサービスに登録して写真を撮っている。」これはアマチュアです。なぜなら写真撮影に対して正当な対価を得ていないから。カメラマンは本来職人の技でした。フィルムしかない時代には今のように自動的に露出やピントをあわせてくれる様なカメラはなく、現像作業も暗室にこもって薬品を調合し焼きこんで1枚1枚仕上げていきました。現代ではシャッターを押せばそれなりにきれいな写真を撮ることができますが、表情のひきだし方や光の使い方、現像の仕方などはしっかりとした知識と経験は、何十万円とする機材や何年もの積み重ねによって生まれていくものです。それに対して正当な値付けをできないカメラマンはアマチュアです(実際には競争過多でどんどん写真の値段は下がっています。困ったものです)。
自分の行いに最後まで責任を持つ
「写真撮影を請け負ったが、お客さんが満足行く写真を撮れなかった。」「写真撮影を請け負ったが、間違えてデータを消してしまった。」「失礼な行いをしてしまったので途中で逃げてしまった。」これはアマチュアです。なぜなら撮影に対して最後まで責任を負っていないから。万全の準備をして何回も下見やシミュレーションを重ねて、予備の電池や記憶媒体を持参し、お客さんにも幾度となくヒヤリングを行った。それでも失敗してしまうときはどうしてもあります。その時にどう自分の中で折り合いをつけて責任を取るか。あるいはその状態にならないようにどのようにリスクヘッジをするのか。扱うデータはすべてが極めて個人的な情報です。勝手にSNSにあげたり知らないところで使うのはアウト。あなたは誰かの写真を勝手にSNSにあげたりしていませんか?取り返しがつかないことになるかもしれません。
プロカメラマンを見分けるには?
つづいてプロのカメラマンをしっかりと見極めるコツを解説していきます。
自分の要望をぶつけてみる
結婚式の撮影や、家族写真の撮影など、だれかに写真撮影を頼む機会が少なからずあると思います。そんなとき、しっかりとした技術のあるプロのカメラマンさんに撮って欲しいですよね。本物のカメラマンの見分け方は意外と簡単です。それはズバリ「自分の写真に対するこだわりや要望をぶつけてみて、それに対して自分の納得できる説明をわかりやすくしてくれるかどうか。」です。当たり前のことのように思えますが、僕は真理だと思います。例えば
- 今度結婚式の写真を頼みたいのですが、記念に残る写真はどんな写真ですか?
- 明るく幸せそうな写真を撮って欲しいのですがどんなふうに撮るのがおすすめですか?
- 普段写真撮影で気をつけていることはなんですか?
もちろんもっと素朴で個人的なことでもいいと思います。例えば
- カメラマンになったきっかけはなんですか?
- どれくらいの人を今まで撮影したんですか?
- いままで一番印象に残った撮影はなんですか?
みたいなことでも全然OKです。回答がうやむやだったり、納得できる答えではなかった場合は少し考え直したほうがいいでしょう。
ポートフォリオを見せてもらう
あともう一つ大切なことがあります。それは、自分の撮影を担当するカメラマンさんのポートフォリオ(作品集)を1度しっかり見せてもらうこと。例えば結婚式や家族写真のスタジオ撮影では当日までどんなカメラマンさんが撮影をするのかわからない場合が多く、ろくに打ち合わせができない場合が多いんです(残念ながら・・・)。なのでHPやパンフレットに載っているきれいな写真を撮っている人ではない別のカメラマンさんが担当することも珍しくないんですよね。そんな撮影でもOKな人はいいのですが、嫌な人はどうすればいいか?そんなこだわりのある人は自然と僕のようなフリーのフォトグラファーを見つけて撮影を頼むんですね。自分のスタイルにあわせて良いカメラマンさんが見つかるといいですね。
以上「プロカメラマンとアマチュアカメラマンのたった3つの決定的な違い」でした。
では今日はこのへんで。みなさん良い一日を!
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