副業・兼業カメラマンがリアルな生き方やお金について書いた(年収は?儲かる?)




コミュニティフォトグラファーの其田有輝也 / そのだゆきや(@haletoke)です(Profileはこちら)。【複業・副業】ミレニアム世代がこれからの時代を生き抜くための教科書を多くの方に読んでいただきました。其田がなぜ会社員一本の働き方に危機感をもっているか、どうやって会社を説得して副業カメラマンをOKにしてもらったか、年収を含めお金のこともどこまでもリアルに書いた記事に多くの感想をいただけたのは嬉しい限りです。その上で質問にあがってきたことにお答えしていきたいと思います。カメラマンだけでなく、フリーランス全般の方にも共通して役に立てるように書きました。まだ読んでいない方はまずこちらをお読みください。

◎関連:【複業・副業】ミレニアム世代がこれからの時代を生き抜くための教科書

01 副業・兼業カメラマンの収入や儲けはいくらですか?

カメラマンとしての撮影稼働日は平均すると月4日〜5日程度で年間300万円〜400万円の売上です。通信費や光熱費、交通費や宿泊費を含め、カメラ機材の購入やメンテ費なども経費計上するので最終的な利益は5割〜6割くらい。カメラマンは初期の機材費が高いですが、仕事としてはかなり続けやすいと思うんですね。なぜかといえば

  • 固定費や維持費がかからない(カメラを買ってしまえば10年くらい使える)
  • 在庫を持たない(仕入れがない)
  • 利益率が高い(交通費と宿泊費くらい)
  • 単価が高い(1日数万〜数十万)

逆にいうと競合も多いので自分がどう写真と付き合っていきたいのかをよく考えて具体化しておかないとつらくなっちゃいます。趣味で好きなものを楽しんで撮るのか、お金にならなくても自分お世界観を作品として撮りたいのか、ちょっとお小遣い稼ぎ程度に撮りたいのか、ガッツリ稼ぎたいのか。カメラマンの収入や儲けは広告業界が高いですし(数万〜数十万)、コンシューマ層であればウェディングが高いです(10万〜30万)。

あとはどういった経路で仕事をうけるかにもよります。派遣や代理店を通せばコミッションが10%〜50%程度取られますし、自分でWebサイトやSNSを通じてマーケティングができればまるっと儲けになります(営業やマーケティング、契約のクロージングやお金のやりとりが大変ですけどね)。

02 副業・兼業カメラマンを選んだ理由はなんですか?

学生時代に1年間休学してフリーランスのカメラマンとしてやっていけるかチャレンジしましたが失敗しました。精神的肉体的にこれを続けていくのが厳しかったので、会社員とカメラマンの両立 を選びました。いま思うと1年で結果が出ないのはざらで、3年くらいは勉強とチャレンジに時間が必要な気がしています。

03 副業・兼業カメラマンをして会社の人からどんなふうに見られていますか?

其田の会社はよい会社なので特に嫌味を言われたりすることはないです。むしろ応援してくれていてありがたい限り(有給も100%消化させてもらっていますし、仕事も調整させてくれます)。副業や兼業に対してアレルギーのある会社だと扱い方や接し方が厳しくなることもあるかもしれませんが、反対にそういった働き方を許容してくれる会社も結構あるので探してみるといいかもです(参考:副業OKの会社)。

04 いつ副業・兼業カメラマンをしているんですか?

  • 土日休日
  • 有給を取得した日
  • 仕事の前後

のいずれかです。其田の場合は春の桜と秋の紅葉シーズンに仕事がかたまるので、季節労働者的な感じの働き方になります。その他にも作品撮影、ブログやnoteで記事の執筆。SNSの更新などもあるので完全にお休みすることはほとんどないです。でも、それが楽しいですし、こころの栄養になるので個人的には続けられるだけ続けていこうと考えています。

05 副業・兼業カメラマンの稼ぎの税金はどうやって確定申告していますか?

副業の稼ぎはfreee楽天カードを自動同期してオートで帳簿をつけてくれるようにしています。超便利です。まだやっていないフリーランスの人はいますぐやるべきレベルです。で、会社から年末調整の用紙をもらったらfreeeにそれを追加して損益通算をして確定申告します。個人事業が赤字の場合は給与所得と損益通算して還付金がもらえる場合もありますね(故意にやりすぎるとだめですが)。このあたり不安であれば税務署にいくと無料の記帳指導をしてくれるので一回いってみるといいです。其田もそこでお願いをして年に4回ほど無料で税理士さんに帳簿のチェックをしてもらっています。

06 副業・兼業カメラマンをした年間の貯金額はどれくらいですか?

貯金というより投資にまわしているのですが、投資額は給与所得の方も含めると年間200万〜300万くらいです。現状の働き方を続けると投資額は年間400万〜500万くらいまで拡大できるかなと見込んでいます。ちなみに投資先は

  • 書籍(マーケティング、営業、技術書)
  • 体験(旅行、セミナー、講座)
  • 機材(カメラ、PC、ドローン)
  • 金融投資
  • 不動産投資

のいずれかです。

07 副業・兼業カメラマンをするメリットはなんですか?

ベースの収入があるので大きな機材投資や事業転換など思い切ったことができることは大きなメリットです。固定給があるので投資回収の計画も立てやすいですし、カメラの儲けがなくても楽しそうな仕事であれば引き受けてしまう、みたいなこともしばしばあります。学生時代に独立に失敗している其田だとしては儲けをコンスタントに追い求めなくてもよい副業・兼業スタイルが初期ステージとしてはよかったと考えています。

08 副業・兼業カメラマンをするデメリットはなんですか?

時間や体力のリソースが分散してしまうこと、専業カメラマンと比べて融通がきかないのでクライアントからの信用が得にくいことが大きなデメリットです。このあたりはメリットを享受するからこそのデメリットになるので、ある程度の事業規模になり、かつ貯金や資産が大きくなったら独立するか比重を変更してもよいのかなと考えています。バランスについてはとても悩むところで、先輩フリーランスや経営者の方に相談に乗ってもらったり、会社の役員と勤務形態についての交渉を続けているところです(フレックス制度や在宅勤務など)。

09 いまは副業・兼業カメラマンですが今後独立しますか?

完全独立してフリーランスが理想です。ただ、会社員とフリーランスのハイブリッドで働くことが現実的な気がしています。というのも、カメラマンという仕事自体がスポットの仕事が多く、収入が安定しないですし、会社員として所属していることにより、会社のリソースを使えて多いな仕事ができる可能性があるからです。基本ビビリでチキンなので、安定して稼げるようになるまではハイブリッド生活を続けると思います。ガンガン行こうぜタイプの人は会社を辞めてもうまくいく人もいるので、そのあたりは自分がどういきたいかによりますね。

10 副業・兼業カメラマンになりたいです。

とりあえずヤフオクやメルカリで中古のカメラと単焦点レンズを買って(5万くらい?)、ポートフォリオを作ることからはじめるとよいですよ。それをもとにWebサイトやSNSで発信を続け、カメラマンとお客さんのマッチングサービスなどに登録して仕事をしてみるのがおすすめです。広告写真がやりたいのであれば、イベントとかで企業の企画や営業担当者と知り合って仲良くなっておくといいです。カメラの基本的な勉強は世界一わかりやすいデジタル一眼レフカメラと写真の教科書で、営業やブランディング面は「写真で食べていく」ための全力授業 がおすすめです。まだ読んだことがない人は読んでみてください。

11 副業・兼業カメラマンだけど仕事がこないです。

  • 写真がヘタクソ
  • そもそも知られていない
  • 世界観やストーリーがない
  • 人柄がよくない
  • あなたじゃなくてもいい

のいずれかが原因だと思います。仕事は自分でつくるものなので、受け身だといつまでも声がかからないです。

12 副業・兼業カメラマンだけど単価があがらないです。

  • 相手がお金を持っていない
  • 相手が儲からない
  • 競合が多い
  • ほかの人でも撮れる
  • 知名度がない

のいずれかだと思います。フルサイズカメラと単焦点レンズ買えば誰でも「キレイな写真」は撮れるので、どういった「価値」を相手に届けるのかをよく考えましょう。「ドリルを買いたい人はドリルではなく穴がほしい」なんてよく言われますよね。広告であれば「クライアントの商品やサービスが売れること」が価値ですし、ウェディングであれば「新郎新婦の想い出をありのままに美しく撮る」ことが価値です。そのためのひとつのツールが写真なわけで、相手が写真をどう使うのか?も含めて体験を提供できないと単価はあがりませんし生き残れません。

13 副業・兼業カメラマンに未来はありますか?

写真業界は競合が多いですし、紙媒体からネット媒体へ移行して単価もさがっています。ただ、写真の需要自体が消滅することはないと思うので収入のひとつとして考えるのはありだと思います。ただしカメラだけで食べていくのはよっぽどうまく立ち回らないと厳しい印象です。

14 副業・兼業カメラマンとして生き残るにはどうすればいいですか?

基本会社員の給与があるのであればほそぼそと続けることは難しくないと思います。大きく儲けようとすると大変ですが。他者と比べたり競合すると、こころが荒んでくるので、ストレスをミニマムにできるように転職したり、雇用形態を変えたりしながらカメラと会社員のバランスを整えるとよいかなと。あとは経営とお金と営業の勉強ですね。収入のチャネルを複数持つのと、どうやったら多くの人の共感を呼べるかを考えながら日々アウトプットを続けるのがおすすめです。価値提供をし続け柔軟に変化していけるこころの余裕がなにより大切です。

15 副業・兼業カメラマンとして気をつけていることはなんですか?

複業や兼業だからといって提供する体験には絶対に妥協しません。どうしても「専業カメラマン>>越えられない壁>>副業カメラマン」のように見られがちですが、そうではないと思います。むしろ「写真が撮れるだけでなく、複数の生業を持っているからこそできること」があるので、自分の体力とお金と時間をどのパラメータに振り分けるかを考えています。それが自分だけの強みになります。

少し話は変わりますが、写真データの管理もかなり気をつけています。最近はNASを導入して、自動的に複数のHDDとクラウドにデータをバックアップする仕組みをつくりました。めっちゃ便利です。10万以下でできるので、本格的なデータ管理を検討している人はぜひ導入してみてください。

◎関連:【これで安心】カメラマンのためのおすすめ写真データ保存方法(クラウド・NAS自動同期で簡単管理)

16 副業・兼業カメラマンおすすめの機材はなんですか?

Nikonコンデジ▶Canon一眼▶Sonyフルサイズミラーレス一眼・Fujifilmミラーレス一眼と変遷しています。軽くて持ち運びしやすい機材がいいです。個人的にこれから買うのであればSONY ミラーレス一眼 α7 III SONY 単焦点レンズ Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA の組み合わせか、FUJIFILM ミラーレス一眼 X-T3FUJIFILM 単焦点標準レンズ XF35mmF1.4 Rがイチオシです。SONYのほうがフルサイズセンサーなのでボケ味は大きく暗いところも強いですね。FUJIFILMは色味がとにかく美しく小さくコンパクトなので自然光がキレイなシーンにおすすめです。

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17 副業・兼業カメラマンおすすめのジャンルはなんですか?

とっつきやすいのは出張撮影で家族写真やカップル写真のジャンルですね。ourphotofotowalovegraph、あたりに申し込んでみるといいかもです。基本的に仲介手数料で3割〜4割程度取られてしまうのと、競合が多すぎるので大きな利益は見込めません。独自の世界観や個性を出して、SNSで発信をしながらコツコツ頑張りながら直接案件をうけられるようになるのがおすすめです。

18 副業・兼業カメラマンをしていて専業カメラマンと比較されませんか?

よくあります。ただ其田の場合は海外のお客さんが8割を占めるのでそこまで大きな影響はないです。実感としては国内市場で頑張る場合は相当厳しいです。そもそも広告写真や企業案件は平日撮影が多いですし、副業だから平日無理だよね?という印象や、兼業の人は専業の人に比べて品質が悪くて安いというレッテルもはられがちです。そのあたりを跳ね返していく方法を悩みながら模索して現在の「インバウンド観光に特化した、桜や紅葉の予測と通訳ガイドができるカメラマン」にいきつきました。国内市場であれば「コミュニティフォトグラファー」として、ローカルなイベントや地域の情報発信のお仕事をすることが多いです。

19 副業・兼業カメラマンをしていて体力的・精神的につらくありませんか?

ふつうに辛いです(笑)会社員として毎日通勤して9:00〜18:00でパフォーマンスを落とさずに勤務したあとにSNSやブログ更新しますし、土日や有給の日に何件も撮影を詰め込むので。Raw撮影したものを通勤電車の中でデジタル現像したりしています。ただ、其田の場合カメラの仕事は自分の裁量でお客さんを選べますし、自分の好きなものしか撮っていないのでとても楽しいです。体力づくりや健康面には気をつけないとなと思いながら生きています。

20 副業・兼業カメラマンの悩みはなんですか?

ちょっと範囲が広くなりますが、今後どう生きていくか?です。 【複業・副業】ミレニアム世代がこれからの時代を生き抜くための教科書に書いてあるように、現状会社員とカメラマンの利益をひたすら投資にあてています。可能であればちょっとの稼働で最低限生活していけるだけの収入を得ながら、写真を撮ったりガイドをしたり、頑張っている人の応援を写真でしながら生きていくのが夢です。

長くなりましたが最後までお読みいただきありがとうございました。ご質問などあればこちらからなんでも聞いてください。Twitterで回答したりお役立ち情報の発信も毎日していますのでフォローもお願いします(@haletoke)。

それではきょうはこのへんで。




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こんなことが書いてあります

  • フリーランスとして生き残る戦略
  • お金の稼ぎ方と資産運用
  • 働き方の違和感を解決する方法

ABOUTこの記事をかいた人

Yukiya Coo そのだゆきや

Photographer in Kyoto and Tokyo. Also work as licensed translator tour guide and weather forecaster. 海外のフォトエージェントとプロ契約し、東京と京都を中心に20以上の国と地域のクライアントを撮影中。ローカルやコミュニティの撮影・PR支援が専門分野 / 気象予報士 / 通訳案内士 / 1991年生まれ / 筑波大学地球学類卒業 /
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